今回はパワハラ・モラハラ加害者がハラスメントをしやすい環境に関してお話させていただきます。
もちろんパワハラ・モラハラは加害者自身の問題ではありますが、実際に加害者がハラスメントをする時は加害者の取り巻く環境が重要な要素になります。
本題に入る前に今回の話で重要な要素であるハラスメントの「リスク」と「リターン」について話をさせてください。
1.ハラスメントのリスクとリターン
加害者が悪いということは前提としてありますが、ハラスメントには「リスク」と「リターン」があります。
「リスク」はわかりやすく、コミュニティから排除されるということです。
他人に対して嫌がらせをする人と関わりたい人はいません。
結果として集団から排除されていきます。
「リターン」に関しては嫌な話になりますが、ハラスメントをすることによって加害者自身が「リターン」を受けてると感じてしまいます。
加害者が無自覚な場合もありますが、ハラスメントをすることによって相手を自分の思い通りに支配することができます。
ある時は自分のストレス発散の道具として、ある時は自分に都合のよく従わせる手駒として。
本来であれば自分の思うように相手を動かすことは非常に困難です。
人には感情があり、意志があるので簡単に思い通りにはならないからです。
それを強制的に容易く行うことができるのがハラスメントという行為になります。
基本的に「リスク」より「リターン」が大きければパワハラ・モラハラ加害者はハラスメントをするという選択肢を取りやすいです。
極端な話、コミュニティから排除される「リスク」がないのであれば加害者は安易にハラスメントで解決をするという手段をとります。
そして今回のパワハラ・モラハラが生まれやすい環境というのはコミュニティから排除される「リスク」が少ない状態が生み出されているということにつながります。
2.コミュニティ内における加害者の権力
それでは本題に入ります。
パワハラ・モラハラ加害者は自分のコミュニティ内における権力によって、ハラスメントをするか決めます。
例外もありますが、コミュニティにおける加害者の権力が大きいほどハラスメントをしやすくなります。
前項の通りハラスメントというのは基本的に集団から排除される行為です。
例えばコミュニティにおいて一番立場の低い人が他人に嫌がらせばかりをする場合を想像してみてください。
まず、誰も関わらないようになると思います。
しかし、例えばコミュニティのリーダーがハラスメントをした場合はどうでしょうか。
関わりたくなくても関わらなければいけない状況が生まれます。
コミュニティにおけるリーダーの権力が強ければ強いほど、それが顕著に表れ、嫌がらせをされても従わざるを得ない状況になります。
状況を打破するにはリーダーが権力を失うか、被害者がコミュニティを抜けるしかありません。
リーダーでなくても、被害者と比べた加害者のコミュニティ内における権力差が大きいほどハラスメントを行いやすくなります。
そのためコミュニティ内における新人がターゲットになることが多いです。
加害者が実際にコミュニティ内でそれほど権力をもっていなくても、新人と比べた時に加害者の方が権力をもっていることが多いためです。
3.コミュニティのハラスメントに対する考え方
自分の属するコミュニティがハラスメントに関してどのような考え方をするかによって加害者のハラスメントのしやすさが変わります。
極端な話コミュニティがハラスメントを許さなければ加害者はハラスメントをすることができないのです。
例えばハラスメントをした瞬間に追放されるコミュニティがあった場合はどうでしょうか。
ハラスメントをする「リスク」が大きすぎるため、コミュニティ内でハラスメントは起きにくいです。
逆にハラスメントを黙認もしくは容認するコミュニティであった場合はどうでしょうか。
ハラスメントをする「リスク」が小さくなり、加害者はコミュニティ内でハラスメントをしやすくなります。
本来「リスク」を考えてハラスメントをしなかった人もハラスメントをしてしまうケースがでてきます。
ハラスメントが蔓延している組織というのは1人ではなく複数でハラスメントをすることが多いです。
逆にハラスメントを決して許さないコミュニティであれば加害者の抑止力につながります。
4.まとめ
今回はパワハラ・モラハラ加害者が生まれやすい環境に関してお話をさせていただいました。
パワハラ・モラハラ加害者がハラスメントをしやすくなる要因として環境が重要な要素になります。
ハラスメントを推奨する環境ではより一層パワハラ・モラハラ加害者が脅威になります。
環境というのは簡単に変えることができません。
だからこそ環境があまりにも悪いのであれば環境を変えることが選択肢としてはいってきます。
それではまた次回の投稿でお会いしましょう。
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